"Everything"が多くのジャズ・ミュージシャンにカヴァーされるなど日本を代表するシンガーの一人であるMISIAの初のカヴァーアルバム。ジャズとポップスの違いをあまり議論するのはナンセンスという意見も多いが、ポップスがオリジナル中心であるのに対し、ジャズはカヴァーが普通という違いがある。素材をもとに即興演奏やメンバー同士が触発されて個性を発揮する演奏スタイルなのでスタンダードを素材にした演奏が人気となっている。本作は、チャップリン、マイケル・ジャクソン、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイなどのヒット曲をカヴァーしジャジーに歌っている。よくコントロールされた伸びやかな声と5オクターブと言われる広いレンジを生かし、どの曲も個性を発揮したMISIAならでは音楽となっている。チャップリンの”SMILE”やサッチモの名唱で知られる”WHAT A WONDERFUL WORLD”は多くの歌手にカヴァーされているが、MISIAの抜群の歌唱力でエモーショナルな歌い口に圧倒される。マイケル・ジャクソンの”Heal The World”の躍動感あふれるボーカルも見事。秀作。